『簡単な配置』なんて無い?プレッシャーとの向き合い方

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プレッシャー怖い…。

この配置入れられますか?

C級の皆様、こちらの配置入れられますか?

B級の皆様はこちらの配置。

A級の皆様はこちら。

このブログを読んで下さっているほとんどの方が、おそらく普段からしっかりと練習されていると思いますので、答えは「YES」だと思います。

では質問を変えまして、

この1球に、

『命がかかっている』

という条件が付いた場合、それでも自信を持って「YES」と言えますでしょうか?

自分は正直言えません。

そのような状況下でこれらの配置に向かい合ったことがないですし、自分がどのような精神状態になるのか想像もつかない、というのが本音です。

カイジの鉄骨渡り

漫画、アニメ、映画の『カイジ』をご覧になったことはありますでしょうか?

(※ネタバレ注意)

その中で「鉄骨渡り(ブレイブメンロード)」というギャンブルが出てきます。

これは、とあるビルからその隣のビルに掛かった鉄骨を平均台のように渡っていき、渡り切れたら賞金ゲット、というものなのですが、

その高さが…

『地上74メートル』

なのです。

つまり落ちたら即死です。

(※イメージです。実際はロープではなく鉄骨で、バランス棒みたいなのも持ちません。)

もしこれが、地上「74メートル」ではなく「30センチ」だとしたら、おそらくほぼ全員が問題無く渡り切れるはずです。

しかし「落ちたら即死」という極限状態のプレッシャーから、正常な判断、行動が出来なくなり、結果カイジ以外は全員落下してしまうのです。

試合はプレッシャーとの戦い

少々物騒な例え話になってしまいましたが、要はどんなに単純、簡単な作業でも、置かれている状況、精神状態によってはとんでもなく難しく感じることがある、ということです。

ビリヤードの試合では常にプレッシャーがかかるので(真剣であれば真剣であるほど、勝ちたければ勝ちたいほど)、冒頭で挙げたような「簡単な配置」でも、

「ポケットがとてつもなく小さく感じる…。」

「ポケットが果てしなく遠く感じる…。」

「全く入る気がしない…。」

このような精神状態になった経験がある方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

ではどうすれば?

ではそのような精神状態になった時、どのように対応すれば良いでしょうか?

この答えは簡単に見つかるものではないと思いますし、性格やレベル、考え方やそれまでの経験などによってもかなり答えは変わってくるかと思います。

なので、あくまでも1例として受け取って頂きたいのですが…

自分の場合は、

『何か1つテーマを決めて、そこに100%集中する』

ようにしています。

例えば、

「ショットした後に2秒間頭を上げずに止まる」

とか、

「息を吐くことだけに集中する」

などです。

この時に、

『自分が完全に支配出来て、意識したら100%達成出来ること』

をテーマにすることが重要です。99%ではダメです。

なので、

例えば、

「絶対に入れる」

とか、

「イージーミスだけはしない」

のような設定はしないということです。

もちろん「絶対に入れたい」ですし、「イージーミスはしたくない」です。ただ、それは結果であって『100%の支配は出来ないこと』です(それが出来たら誰も球外さないですから)。

あくまでも自分が『完全に支配出来ること』だけに集中します。

そしてこれは、そのテーマの内容自体はあまり大きな意味を持ちません。

本当に重要なのは『テーマに集中しまくることで、「不安」や「悪いイメージ」を脳内から排除すること』です。

いわゆる「無我の境地」に達することが出来ればもちろんそれが理想ですが、実際試合中にその状態に「意図的に」持っていくことはかなり困難ですので、無理矢理「無」を求めずに、「何かに集中しまくる」ことで「他の雑念を排除する」ようにしています。

「それが出来たら『絶対に』球は入るのか?」

と問われたら、残念ながらそれはわかりません。入るかどうかは『結果』なので。ただ自分の経験から言えば、上記のように本当に『100%テーマに集中する』ことが出来た場合は、結果として球も入っていることがほとんどです。逆に、1%でも迷いや不安や悪いイメージが残っていた場合は、結果も伴わないことが多いように感じます。

まとめ

今回はメンタルの話でした。

普段試合にはあまり出ずに、プレッシャーとは無縁のビリヤードを楽しまれている方もたくさんいらっしゃるかと思いますし、それはそれでとても素晴らしいことだと思います。

一方普段から試合に積極的に参加されていらっしゃる方は、プレッシャーとの付き合い方はとても重要になってきます。

メンタルに関しての考察は本当にケースバイケースで、とても1記事には書き切れません。今回挙げたのは本当にあくまでも1例ですが、何かしらヒントになる部分がありましたら幸いです。