効率の良い練習とは?

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自分がB級くらいだった頃、すごく難しい配置を一日中ひたすら練習する、みたいなことをよくやっていました。

一日で何本くらい撞いたかは覚えていませんが、8割ミス、2割成功、くらいの難易度の配置だった日もあったと思います。

当時の自分は少しでも成功率が上がればと思い、これが正しい努力の仕方だと思って黙々と取り組んでいましたが、今思えばあれはかなり効率の悪い練習だったと思います。

なぜ今はそう思うのか、今回はその理由を書こうと思います。

その前に、

「そもそもなぜ練習すると上手くなるのか?」

ですが、

それは「成功体験」が積み重なって「自信がつく」からです。

極端な表現ですが、100本同じ配置を練習したとしても、1本しか成功しなかった場合は1本分の自信しかつきません。

そこで、

「じゃあ1000本、10000本…と努力すれば、成功体験も10本、100本…と比例して増えるわけだから、そのまま撞き続ければ良いのでは?」

と考える方もいらっしゃるかと思いますが、自分はそれは危険だと思っています。

なぜなら、

「失敗体験」は「ノーダメージ」では済まされず、ほぼ確実に「苦手意識がついてしまう」からです。

仮に失敗しても一切気にしなければノーダメージなのでは?と思われるかもしれませんが、余程メンタルのリセットが上手くないと現実的にはかなり難しいと思います。

仮に100本撞いて1本しか成功しなかった場合、ミスショットの経験を99回も心身に擦り込ませていることになるので、「この配置は難しい」「苦手だ」と、どうしても感じてしまうようになるはずです。

さらにそれが10倍、100倍という数になってくると、練習が終わる頃には相当重度の「苦手意識」が出来上がっているはずです。

そして、一度その意識がついてしまうと、実際のゲーム中にその配置に出会った時に、反射的に「難しい」「苦手」と感じてしまうようになります。

そうなると、成功する確率はグッと下がります。

せっかく成功率を上げるために練習したはずなのに、これでは結果的にむしろ成功率が下がってしまいます。

こんな光景をご覧になったことはないでしょうか?

初心者の方が物凄く難しいショットを決めたにも関わらず、本人は平然としていて全く驚いていない。

これはそもそもそのショットの難易度を、あまりよくわかっていないからこそのリアクションだと思います。

「難しいかも」とすら思っていないから、純粋に成功だけをイメージして球に向かうことが出来る、ということだと思います。

ビギナーズラックと言ってしまえばそれまでかもしれませんが、これは中上級者にも当てはまる考え方だと思います。

毎日難しい課題に取り組んで「外し続けている人」よりは、その配置を「全く練習したことがない人」の方が試合での成功率が意外と高かったりするケースもあります。

「努力が美徳」のいわゆる日本人的な「撞けば撞く程上手くなる」という考え方がありますが、正確には「成功すればするほど上手くなる」だと思いますし、さらに言えば「失敗すればするほど下手になる可能性もある」ということまで頭に入れておく必要があるかと思います。

このブログを読んで下さっているほとんどの方はおそらく社会人で、練習時間も限られているという環境下だと思うので(自分自身もそうです)、練習の効率化を図るのはとても大事だと思います。

では、どのような練習が効率が良いと言えるでしょうか?

成功率が5割にも満たないような「難しい」あるいは「苦手」と感じる配置があるとします。

(例えばこんな配置)

この配置をいきなりそのまま練習するのではなく、同じ角度を保ちながら手球と的球あるいは的球とポケットの距離を少し近づけてみたり、逆に距離は同じで少し角度をゆるくしてみたりして、7割くらいは成功出来そうな配置にまずはアレンジします。

(こんな配置にしてみるとか)

そして、その配置でしばらく練習して成功率が9割近くになってきたら、徐々に本来やりたかった配置に近づけていきます。

(こんな感じです)

これを繰り返していけば、「失敗体験」で身についてしまう不要な「苦手意識」をつけることなく、「成功体験」だけを積み重ねて「自信」をつけていきながら、目的の配置練習に辿り着くことが出来ます。

一見時間がかかるように感じるかもしれませんが、いきなり難しい配置を練習して、自信よりも先に苦手意識がついてしまった場合、それを払拭するにはそれ以上の時間を必要とする可能性が高いので、このような取り組み方の方が実際は近道になると思います。

いかがだったでしょうか?

練習の取り組み方は、本当に人それぞれですし、どれが正解というのはなかなか決められないと思います。

また、ビリヤードに取り組むモチベーションも人によって違うはずですし、結局はそれぞれが「やりたいと思う練習」「楽しいと感じる練習」をするのが一番良いとは思います。

ただその中で、上達したい、試合で勝ちたい、というモチベーションが生まれてきた場合は、練習の効率を考えるのはとても重要なことだと思います。

今回ご紹介したのはあくまでも1例ですが、この記事を機にご自身の練習メニューの更なる効率化を図ってみてはいかがでしょうか?